こづちです。
M&A FOLIO買収 SBI資産運用強化へ
NewsPicks,日経のポイントをメモ。
FOLIOはかつてSBIからの出資申し出を断り、両社は「犬猿の仲」とまで言われる時期もあった。その両社がなぜ今、手を組むのか。FOLIO(フォリオ)はSBI傘下でどのような事業を続けるのか。買収の「3つの理由」
- 支援必要だったFOLIO
- 買収総額は70億~80億円程度
- SBIが買収する「本当の狙い」
- SBIとウェルスナビ「蜜月終了」
2021年3月期 FOLIO決算公告
営業収益:1億1752万円
営業利益:▲15億1389万円
経常利益:▲14億9795万円
当期純利益:▲17億2377万円
利益剰余金:▲75億9595万円
SBIホールディングスは、新興インターネット証券のFOLIOホールディングス(東京・千代田)を買収する方針を固めた。買収総額は70億~80億円程度とみられる。
同社のシステム基盤を使い、少額から投資できる資産運用サービスを2021年度中にも始める計画だ。株式の販売手数料収入に依存しない事業体質を強化する。
フォリオが実施する約20億円の第三者割当増資を引き受ける。これに加え、LINEやジャフコグループなどフォリオの既存株主から発行済み株式の一部を取得する。出資比率は50%を超え、連結子会社とする。
フォリオは2015年設立のフィンテック企業。18年にLINEなどの出資を受け、「人工知能(AI)」や「ドローン」などテーマ株の少額投資サービスを始めた。口座数は非開示だが、十数万程度とみられる。法人事業も展開し、顧客に代わりまとまった資金を運用するファンドラップや、ロボットアドバイザー向けの基盤開発を手がける。
SBIは資産運用事業を強化し、短期売買に依存しない安定的な収益基盤づくりを進めている。傘下のSBI証券をはじめネット証券会社では株取引の手数料競争が激しくなっている。
預かり資産から得るストック収入を増やすため、フォリオと今年度中にもファンドラップ事業を始める。提携先の地方銀行を通じた取り扱いも検討する。
SBIのプライベートエクイティなどを含む運用残高は6月末時点で約4兆8000億円に上る。国内外でのM&Aなどを通じて、これを早期に10兆円規模に増やす目標だ。20年には「ひふみ投信」などを運用するレオス・キャピタルワークス(東京・千代田)を子会社化した。
フィンテック企業への出資を通じた協業にも積極的だ。ロボアドではすでに東証マザーズ上場のウェルスナビと提携している。同社の預かり資産残高は5000億円に達し、このうちSBIグループを通じた運用残高が1000億円を超えた。フォリオ買収後も、ロボアド事業ではウェルスナビと販売で連携する。
FOLIOが提供するロボアドバイザーという金融サービスは、FOLIOのような運営企業が「 顧客分別金信託」と呼ばれるお金を別途、保管しておかないといけない。
これは、証券会社が倒産などした場合に備えて、投資家のお金を守るための制度で、FOLIOも守らないといけない規制だ。
FOLIOの場合、このお金を2020年3月期に23.6億円、 2021年3月期には15.6億円を計上していた。
つまり、経営のために必要なお金のほかに、多額の現金が必要な業界なのである。
FOLIOは、これまで3回にわたって91億円の資金調達を行なっている。単純計算だが、過去4年間の最終赤字を累計した金額が73.5億円。それに「顧客分別金信託」の15.6億円を足すと、89億円になる。
こうしたことから、「 FOLIOは資金面で早晩どこかと組まないといけない」という見方が業界内で広がっていた。年々、ロボアドバイザー(おまかせ投資)業界の競争はますます激しくなっている。ロボアドバイザー業界「ナンバー1」を掲げる ウェルスナビは、2020年12月に上場を果たし、時価総額は1700億円を超えている。
一方、ウェルスナビとしのぎを削っていた「 THEO(テオ)」は8月1日からSMBC日興証券の傘下で、再スタートを切った。
新規参入もある。フィンテック系スタートアップのFinatextグループは、傘下のスマートプラスが2020年11月におまかせ投資サービスの「 ウェルスウイング」を始めている。
ウェルスナビ ⇒
お金のデザイン(THEO) ⇒ SMBC日興証券傘下
FOLIO ⇒ SBI傘下
Have a nice day!
https://newspicks.com/news/6144645/body/